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CFPプログラムいよいよ始動! ②バリューチェーン見える化の国際潮流

前回ご紹介したように、カーボンフットプリントでは、製品やサービスのライフサイクルを「原材料調達」「生産」「流通」「使用・維持管理」「廃棄・リサイクル」の5段階に分けて、CO2の排出量を見える化します。これまでも国内では省エネ法や温対法など、一定以上のエネルギー使用やGHG(温室効果ガス)排出事業者には、排出量の算定報告義務が課されていましたし、東京都など独自に排出総量規制を行っている自治体もありますが、今なぜ「バリューチェーン」の見える化という流れが出てきたのでしょうか。




その背景の1つとして、世界的に温室効果ガス排出量が年々増え続けていることがあります。1990年には215億トン-CO2でしたが、2009年には295トン-CO2と37%増加しています。また気象庁は、世界のCO2濃度は2010年に389ppmを記録し、産業革命以前の280ppmに比べ39%増加していると発表しています。これはIPCCによる最悪シナリオ(650ppm安定)を上回るペースです。

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<出展:IEA, CO2 emissions from fuel combustions Hilights 2011

この原因としては、米国や中国などの主要排出国が国際的な削減の枠組みに参加していないことがあるわけですが、もう1つの側面としてカーボン・リーケージが指摘されています。カーボンリーケージとは、先進国企業の生産拠点を途上国に移す、あるいは途上国からの輸入に切り替えることで、排出源が規制の無い国に流出する(リーケージ)ことです。世界的なリーケージは、2008年には16億トン-CO2に上るとの推計もあります。これまでの枠組みではこのようなリーケージを捉えることができないことから、対応策の1つとして、企業活動のバリューチェーン全体のCO2排出量を算定するための取り組みが進められてきました。

その一つが「組織のバリューチェーン」の見える化のための基準で、「GHGプロトコル」による「スコープ3」があります。これはWRI(世界資源研究所)とWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)などが策定し、2011年10月に発行されました。従来の「スコープ1」はいわゆる企業による直接排出量を、「スコープ2」ではエネルギー利用による間接排出量を対象としてきましたが、「スコープ3」はさらに対象範囲をバリューチェーン全体に拡大したもので、購入する製品やサービス、資本財、や出張、販売した製品の加工、使用や廃棄物処理なども含まれます。

これに対し「製品のバリューチェーン」を見える化する流れの中で、各国がカーボンフットプリントのパイロット事業に取り組んできました。欧州では「環境フットプリント」として、CO2以外の環境負荷も算定・表示する流れがありますが、日本をはじめイギリス、韓国、台湾など各国でカーボンフットプリントの試行事業が行われてきました。またGHGプロトコルによる「プロダクト基準」も発行され、ISOによる国際規格化も進んでいます。2013年にはカーボンフットプリント規格(ISO14067)が発行される見通しです。

カーボンフットプリントは、このようなバリューチェーンの見える化という大きな国際潮流から生まれたもので、日本も試行事業を通じて積極的に国際的な基準作りに貢献してきた経緯があります。Value Frontierでは、カーボンフットプリントの導入を検討される事業者向けに、国内の動向だけでなく、国際動向にも注視して情報発信していきたいと思います。

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投稿日時 2012年07月14日 09:08
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